井戸

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男の子だから屋上が好き

9月前半の日記

9月4日からほぼ1ヶ月、日記を書いていなかった。単純に忙しかった。去年までは仲の良い先輩がアートディレクター・僕がデザイナーの2人体制で案件を回していたのだが、組織改革で仲の良い先輩が異動になったため、2人でやっていたことを僕が兼務することになった。(僕も昇格したから仕方ないっちゃ仕方ない)かつ、今年は例年より案件数が多かった。本来繁忙期は8月辺りの筈なのだが、10月になっても未だにバタバタとした日々が続いている。

ただ、折角一年日記を続けたし、自分のための備忘録としても9月にあった出来事を簡単に書く。(「備忘録として日記を付ける」なんて「頭痛が痛い」とほぼ同じ表現になってしまってる気がする)

9月7日(水)
仕事の関係で久しぶりにライブハウスに行った。関係者席的扱いで入場したため詳細は書けないけれど、そこそこ有名なアーティストだった。とはいえ僕は友人が歌っているのを聴いたことがある程度の知識しか無く、どんなもんか楽しみにしていた。が、正直あまり好きではなかった(もうちょっと好きになれる部類かと思っていた)。MCがやたら長く、音楽もだけど、芸風というか雰囲気が好きになれなかった。帰りに渋谷のマイアミガーデンという廃れたイタリアンレストランで後輩と飯を食べた。後輩はあのアーティストが好きらしい。スカスカした一日だった。

9月9日(金)
仕事を早めに切り上げ、八丁堀で行われていた父の個展を観に行った。思っていた以上に良かった。作品は元々実家で見ていたが、白い空間の中に並べられていると、それぞれの質感が際立って意図がより明快に感じられた。レイアウトが良かったのもあると思う。

ただ、このギャラリーに来るような客層だとちょっと違うんだろう。父もそれは感じているようで「あんまり人来なそう‥」としょげていた。今まで他人の展示に出向いてこなかったツケがきただけだろ‥とも内心思ったが(デザイナーにしろ作家にしろ、クリエイターの実力というのは運と縁とコミュケーション力が大きい。本当に。)以前、僕のTwitterアカウントで父のインスタについて紹介した時そこそこRTして貰えたので、ちょっと拡散構文的なものを狙ってツイートをした。思った以上に多くの人にいいねやRTをして貰えたので、もしかしたら数人くらいは見に来てくれたかもしれない。ついでに僕のフォロワーも150人くらい増えてしまったので、感度が合わなそうな人を100人弱ブロ解した。画家の息子のツイートを期待してフォローしてきた人たちに僕のうんこちんこツイートを見せるのは気が引ける。

9月10日(土)
恋人とディズニーランドに行った。10年ぶりだった。podcastでもこのことについては話したが、僕は厨二病偏見を拗らせすぎて遊園地的な施設をずっと楽しめなくなっていた。「ディズニーランドを好き好んでいる男なんてキモい」と長いこと密かに思っていた。しかし恋人や、あるいは職場の人たちが凡ゆるものに向ける「楽しいならいいじゃん別に」という大人な姿勢に影響され、だんだん色んなものをフラットに楽しむことが出来るようになってきた。と思う。(それでもまだ偏見で楽しめていないものはたくさんあるのだが)

https://podcasts.apple.com/jp/podcast/%E3%83%80%E3%83%A1%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%83%9D/id1470860988?i=1000580481579

下調べの鬼である恋人のおかげか、とても空いている日に入場することができた。主要なものほぼ全てを体験したにも関わらず、待っても30分くらいだった。彼と行ったということもめちゃくちゃ大きい。とても楽しかった。彼は園内の施設のことを「コンカフェ」呼ばわりするし、作りやバックヤードをよく観察していたため、僕ら2人とも「斜めに」楽しむことが出来ていたのがよかった。
「ハンター試験の待機場みたい」とTwitterに書かれていた喫煙所にも行くことが出来た。4ヶ所全て回ったが、灰皿の装飾がそれぞれのエリアに合ったデザインになっていて流石だった。

ディズニーランドでの詳細は省くが、トゥーンタウンにある「ロジャーラビットのカートゥーンスピン」が一番衝撃的だった。幼児向けのアトラクションだと思って入ったのだが、内容はほぼ、麻薬中毒者のバッドトリップだった。(あくまでイメージである)常に薄暗い空間を激しく回転・鳴り続けるバカでかい破裂音・サイケデリックな点滅・キャラクターの歪んだ顔・忍び寄る影‥。前のガキも後ろのガキもギャン泣きしていて、出口はカオスなことになっていた。入口自体は可愛らしいからタチが悪い。施設内の装飾には沢山の書体が使われていて、仕事としても収穫があった。



チキンレッグのゴミを啄むすずめ



9月12日(月)
なんとか仕事を午前中に押し込み、午後は根津にあるKEKEという店でラグを作った。大学の後輩がやっている店で、イラストを持ち込むと28000円でオリジナルのラグを作ることができる。前からやってみたいと思っていたし、仲の良い先輩に異動祝いとしてオリジナルのラグをプレゼントしたいと思ったのだ。気持ちの良い、共同ワークスペースのようなビルに店舗は入っていて、スタッフもみんな和気あいあいと働いていたため、穏やかな気持ちになる月曜日だった。ラグもいい感じに出来て一安心した。屋上の喫煙所で煙草を吸うと、風も光も気持ちが良い。もっと屋上と関わりのある生活をしたい。男の子だから屋上が好き。(これもまた、偏見である)

そのあと浅草に行き、荒牧悠さんの展示「こう(する+なる)」を観に行った。丁寧で、ストンとした視点が詰まった良い展示だった。不思議な形の金具についてGが尋ねると、お風呂の栓を留める金具です。と教えてくれた。展示用に作っているのではなく、そういうものを見つけ出して選べるところが凄い。夕食は浅草の商店街の中にある、客がひとりもいない蕎麦屋で食べた。僕らが店を出た時はまだ18時だったのだが「閉店」の札に変わっていた。

9月14日(水)
デザイン室のメンバーでVR勉強会と称し、色々なVRが使われているゲームを体験しに行った。先輩がVRゴーグルとヘッドホンを付け、動く足場を歩きながら進むホラーゲームをやっていたのだが、マジでビビっている様子がとても滑稽で面白かった。へっぴり腰でビビってる人の全身を客観的に観察する機会はなかなか無い。
僕はゾンビを撃つシューティングゲームをやったのだが、正面だけでなく横から襲われるのが結構怖い。ついビクッとなってしまう。6人の中で僕が一番高得点を取ったため、しょうもない優越感に浸ってしまった。
夜の飲み会で同僚と漫画の話をする。「ヴァンピアーズ」という漫画を勧められた。知らなかったのだが、同じ作者の前作は僕の超お気に入り漫画だったので即購入した。元々はエロ漫画家らしく、今作は吸血鬼百合漫画である。血を吸われる側の恍惚とした表情の描き方、間の入れ方、笑いのノリなど全部好みだった。おっぱいやちんこをやたらデカく描くエロ漫画が全然好きになれないのだが(それはそれで一種の文化であるとは理解しつつも)この作者は人体のプロポーションがしっかり描けていてとても良い。(ヴァンピアーズは別にエロ漫画ではない)前作「ストレッチ」は同居している2人がただただストレッチをしながら生活するという漫画である。ためになるし面白いので気になった人は読んで見てほしい。

9月15日(木)
7月に転職してきた上司とタイ料理屋でサシ飲みした。とても良い人だけど、良い人すぎてなかなか信用出来ないな〜といつも思ってしまう。

9月16日(金)
9月に転職してきた人の歓迎会。クソ忙しいのにイベントや飲み会が多く、もはやハイ状態になってしまっている。デザイナーで転職してきた同年代の女性が喫煙者ということが判明しアガった。元々うちの組織は喫煙者がとても少なかったのだが、ここ1年で一気に4人増えた。喫煙者の謎の仲間意識。夜の会では、スタッフとして異動してきた人が全員の前でアコギの弾き語りを披露していて観ていられなかった。高校の文化祭の、人気ない人たちのライブ演奏を思い出す。ほぼ初めましての人たちの前で3曲もフルでやりきる度胸がすごい。上手いとか下手とかそういうことではない。ソワソワしてしまったので写真係に徹してうろうろし、気を紛らわせた。