井戸

noteから移行しました。

朝顔

0730(土)

職場の男性がみんな合宿所のような所にいた。和気藹々としていた。何からかは分からないが、咄嗟に隠れないといけなくなり、秋に転職してきた同い年のSサンの敷き布団に入り込んでしまう。気まずい。恥ずかしい。6時に夢から覚めた。こんな宿に泊まってるからこそ見る夢だった。

僕以外の3人はまだ寝ていた。冷蔵庫も何もない部屋だけど、冷房があって本当に良かったと思う。快適だった。のんびり時間を潰した後、みんなが起きてきてからIと朝風呂に入る。着替えたり髭を剃ったり身支度をして、8時半頃に宿を出た。日差しが強くてめちゃくちゃ暑い。最高にフェス日和だった。寝ている時、たまにGが「アッ‥」と高い声の寝言を言っていたので「喘ぎ声みたいな寝言言ってたよ」と茶化したら「お前私の喘ぎ声聞いたことないだろ」と突っ込まれた。確かに、10年くらい一緒にいるし、しょっちゅう寝泊まりを共にしていたけれど、Gのそんな場面は想像すらしたこと無かったので笑ってしまった。

ものすごくすんなり会場入りできて驚く。朝だから人が少ないのか、こんなに並ばないフジロックは初めてだった。物販でOGRE YOU ASSHOLEとパソコン音楽クラブのシャツを買う。どっちも見れないけど欲しかったから買った。とんでもなく晴れていて、真っ青な空、真っ白な雲、濃い木々の緑、キラキラ光る透明な川。「ぼくのなつやすみ」の映像のような景色が広がっていた。フジロックってこんなだったっけ?すごく気持ちが良い。全然人がいないガランとした道で、買ったMATCHを飲むと冷たい炭酸が喉を駆けた。MATCHってこんなにウマかったっけ?

■石橋瑛子
drive my carの音楽を作っている人、くらいしか知らなかったが、こういう場じゃ無いと見ることはないだろうなと思ったから見に行った。心地よさとシリアスさが入り混じる音楽で、良かったけど、カンカン照りの中で聴くのはちょっと違ったかもしれない。最後に演ったdrive my carで、気持ち良い流れの中に飛び込んできたジムオルークのギターソロが暴れまくっていてカッコ良かった。

■Theティバ
最後の一曲しか聞けなかったけど良い感じだった。可愛さもありつつ気だるげで好みな感じ。Apple Musicに入れて聞こうと思った。

■Helsinki Lambda Club
初めの2曲くらい聴いて、あまり好みじゃないと思ったので出た。Gと、アンケートに答えたら貰えるJEEPのタオルを貰いに行く。今治タオルの良い質タオルだったので嬉しい。ついでに牛串を食べた。椅子に座れたのでとても快適だった。

■折坂悠太
前の方で柵に寄りかかって見る。スタッフ通路の前だったので周囲に人がいなくてとても見やすかった。始まりからめちゃくちゃ良い。全然期待していなかったので驚いた。音源で聴いていた時は「そんなに好きじゃないな、カネコアヤノと似た系統かな」くらいに思っていたのに、生で見たら感動した。晴れた青空に、歌声が垂直に伸び上がっていくように感じた。
「去年は辞退した。今年は出る。去年と今年、何が違うのか。考えても分からない。日々試行錯誤するしかない」
というようなMCが、しんと静まり返った会場の空に朴訥とした言葉で一言一言響いていた。真摯、実直。全身が楽器になっているような響きがあって、歌やギターのパートが終わってもバンドメンバーが演奏し続けている間、彼の体の中で音が鳴っているのが見てとれた。マラカスを振るリズムに体が支配され、むしろ体の方が振り回されているような印象すら受けた。どういう生活をしたらあんな人間になるんだろう。全身の力を振り絞って、音楽をこの場で作っている感じがすごく「ライブ」だった。涙が出そうになって、終わってから少し放心してしまった。

■SNAIL MAIL
可愛いなと思った。よかったんだろうけど、折坂悠太の余韻であまり集中して見れなかった。

ホワイトステージからグリーンステージに戻る途中、youtuberおませちゃんブラザーズの本田さんを見かける。あっ‥と思いつつ通り過ぎようとしたら、Gが「声かけなよ」と言ってくれたので、意を決して「一緒に写真撮って下さい」とお願いした。めちゃくちゃフレンドリーに応対してくれて嬉しかった。どうやら動画の企画で、声かけられ待ちだったらしい。逆に感謝されて、サイコーな気分になった。

ズラッと並んだ公衆便所の後側に、流す用の水をホースで供給している青年がいた。黙々と、便所裏の穴に水を注ぎ込んでいた。あんな仕事もあるんだ。大変だな‥と思いつつ、人々が用を足している裏で水を注いでいる姿がシュールでちょっと面白いと思ってしまった。

歩いていて、可愛い男の子がいっぱいいるな、と思った。最後にフジロックに来た3年前も既に同性と交際を始めていたが、以前より自分の同性を見る目が変わったんだな、と実感させられる。とはいえ女の子にも可愛いな、とか露出が多いな、とか思うので性的趣向が変わったというより広がった感じで、我ながら危ない人間だなと思う。男女共にスキだらけの服装の人間が多く、ついつい脇に目が言ってしまう自分の矛盾に後ろめたさも感じた。

別行動していたIが熱中症でふらふらになってしまったらしい。Iは初めてのフジロックで会場の広さもあまり考慮出来ていなかったんだろう。 I原とGを残して男2人で宿に戻ることにした。マスクしているのもあるし、ひとりで帰すのが心配だったのもあるが、折坂悠太で今日の満足ゲージがMAXになっていたのもある。Corneliusは3年前に見たし、足もちょっと疲れてきていた。夜の方が人混みが密になる予感もしたので、これくらいで一足先に帰る方がラクだろうなと密かに思っていた。

夜の山の風、気持ちいい。雨に降られないフジロックは初めてだ。セブンでお弁当を買ってIと2人で宿で食べた。一日中クソ暑かったので冷房が最高にキモチイイ。この日だけでポカリスエットを5本くらい飲んだ気がする。風呂に入って、外で煙草を吸いながら日記を書いたり、寝っ転がって駄弁ったりした。一日しか有給とってないけど、存分に「夏休み」している感じがする。冷房下で休んで、Iも元気を取り戻していた。素っ気なくてラフな宿もどこか落ち着く。24時頃にI原とGが宿に戻ってきた。田島貴男がめちゃくちゃ良かったらしい。それはちょっと羨ましかったな。2時頃、この日も僕が1番に寝てしまった。