井戸

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天気予報ばかりの新聞紙

0429(金)

朝、9時頃に目が覚める。昨晩の2日酔いで頭が痛い。普段は2日酔いなんてしないのだが久しぶりに飲みすぎたか。恋人は僕より早く起きていたようで、一緒にシャワーを浴び、リビングとそれぞれの部屋を掃除した。彼が既に洗濯を回してくれていたので、僕は食器を洗う。衣替えのついでに靴箱の整理と、玄関の掃除もしてしまった。GW初日に住居をきれいにできてすっきり。整えたベッドに横たわって話しながら、どちらからともなく体を触りあい始め、そのままセックスをする。久々だったからかお互い感度が良かった。きれいな部屋でするセックスは気持ちいい。

Amazon primeでベイクオフジャパンを見ながら、Ubereatsで頼んだマックを食べる。ズンボのジャストデザートやスイーツチャンピオンなど、こういう勝ち抜き形式の海外番組を僕らはあらかた見ていて、よくある失敗パターンを網羅しているため「焼きが甘いんじゃない?」とか「クリームが固まらないよそれじゃ!」などと、ヤジを飛ばしながら楽しんだ。僕もパンが焼けるイケメン19歳に転生したいな♪と思った。

掃除、セックス、メシでくたびれたためその後は昼寝をする。天気も悪くなってきていた。15時頃、Switchの星のカービィディスカバリーを買って2人でちょっと進める。蘭たんの実況であらかた見ていたが、自分でやるのも面白そうだなと思っていた。スマブラ以外では小学生の時の星のカービィ64以来。当時父親が僕に、と買ってくれたのはコレとサルゲッチュ2で、めちゃくちゃやりこんだものだ。コピー能力を色々試すのが楽しかったし、2人プレイ出来るのも良い。

20時に小雨の中家を出て、恵比寿で大学の同級生と会う。先日、突然向こうから「2人で会わないか?」とメールが来たからだ。卒業式以来なので6年ぶりくらいだった。彼はTwitterInstagramもLINEもやっていないので、どこで何をしているのかも全然見当がつかなかった。

駅前で待ち合わせをすると、彼は全く変わっていなかった。今はアートスクールの講師をしているらしく、今日も授業終わりに来てくれたらしい。彼が探してくれた蕎麦屋に入る。コシのある太麺が美味しかった。酒類も提供していて、落ち着いた、雰囲気の良い店だった。

2年生の時に授業で1週間一緒にアメリカに行ったことはあったものの、在学中もそんなに仲が良かった訳ではなかったので、どうして連絡をくれたのか不思議だった。横並びで座っていたのもあって、お互いに目線は合わせない。少し世間話をした後、ずっと話してみたかったんだとモジモジしながら言われ、なんだか告白されたような気持ちになった。僕はすっかり忘れていたが、卒業間近に彼のポートフォリオを作るのを手伝ってあげたのだった。それをずっと恩に感じてくれていたらしい。彼は卒業後、スイスの美大に留学して、その後もイタリアやフィンランドで制作活動をしていたそうだ。フィンランド無人島で1ヶ月制作していた話を聞きながら、本当に、違う生き方をしていて凄いなと思った。多国籍なひとたち15人だけのスイスの学生寮で、朝は湖で泳ぎ、アトリエで作業をして、夜はビールを飲む暮らし。僕は知らない世界の話で質問が絶えなかったし、彼も彼で僕の仕事の環境や、やっていることにとても興味を持って聞いてくれた。大学生活4年間同じ学部だったのに、卒業して6年経ったこの日が一番お互いのことを話した日だったと思う。不思議な縁だな、と思った。「話してみたいけどあまり接点が無い人」にアクセスできるのが彼の強さで、だからそういう風に生きられるんだな〜と思う。僕もフットワークこそ軽いけれど、変に相手を勘ぐってしまうタイプだから尊敬するな‥と思った。柚子酒やレモンサワーを飲みながら22時くらいまで話し込み、閉店の時間に駅前で別れた。店を出ると小雨は止んでいた。フィンランド土産、と言って彼のお気に入りらしいチョコレートと紅茶を貰う。丁寧にフィンランドの新聞紙に包まれていた。僕も何か持って来ればよかったな、と後悔した。次は彼の工房で、彼の作品を見せてくれる、と言っていたので楽しみになった。

22時半頃に帰宅。恋人は起きていたけれど、布団にくるまって就寝モードに入っていたのでそっとしておくことにする。日記を書いたりYouTubeを見たりして、24時過ぎに寝た。